なぜ人付き合いが苦手な私がセミナー講師をしているのか

”どうして私は、こんなに他人にびくびくしているんだろう?”
初めてそう感じたのは、18歳の時です。大学に行きはじめ、周りは知らない人だらけ…の状況で、人に話しかけるとき・・・特に先輩に対して、とてもびくびくしていました。


人に嫌われることが怖い・・・そう自覚したのも、この頃でした。
また、人から嫌われないように、嫌われないように・・・と人に合わせて疲れ果て、ストレスをため込んでいる自分にも気づき始めました。
自分の悪口を言われているような気がして、人の目をひどく気にしていました。

びくびくしながらの人付き合い。周りに壁を作り、心が開けない。
なんだかわからない焦燥感。いつもつきまとう、孤独感。
過食症になったり、家から一歩も出られなくなったり…そんな時期もありました。

結婚して母親になってからは、さらに、人の目が気になるようになりました。

ちゃんとした母親でいなければならないという緊張感。
ママ友の輪に入れない、孤立した自分。

人に心を開けない。
壁を作っている自分。
分かっているけど、そこから抜け出すことができない。

どこにいても、誰といても、孤独。孤独。孤独・・・。


あれから10年以上が経ち、当時よりもはるかに生きやすくなり、日常の幸せを感じながら、ゆったりとした気持ちで、人と関われるようになってきました。

ですが、やはり今も、人付き合いが得意な方ではありませんし、昔のくせが出て、自分なんてどうせ…と卑下して、自己否定をしてしまこともあります。

このようなわたしが、なぜ、”人間関係構築コーチ”として、セミナー講師をしているのか、疑問を持つ方もいるかもしれません。

コミュニケーションが苦手だったり、人が怖いことを克服したいのなら、その道のプロ・・・コミュニケーションが得意で人が大好きで、会話も上手な、そんな専門家に相談した方が良いんじゃないの?・・・って。

じゃあ、わたしはなぜ、セミナー講師をしているのか。わたしの想いをお伝えしたいと思います。

 

 

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誰も見てくれなかった、子ども時代

まずは幼少期の話から・・・。

わたしの記憶では、子どものころに家の中で安心を感じたことはありません。お父さんとお母さんがわたしを見て微笑んでくれる…。ほんわかとした雰囲気…。
そんな日もあったのかもしれないけど、わたしの記憶では残念ながらありません。両親は、わたしが物心つく頃から不仲でした。
両親はよく夕食中に大声で喧嘩をしていました。 父の怒鳴り声にびくびくして、母の泣く声にオロオロしていました。

「今日学校でこんなことがあったんだよ!」って話したいことがあっても父と母はわたしの方をあまり見てはくれませんでした。 

家族といても、独りぼっちでした。
ここにいるのに見てもらえない…まるで透明人間のよう。

みんなで食卓を囲んで、笑いながらご飯を食べたい。
美味しいねって、そう言って笑い合いたい。安心したい。

願いはそれだけ。どこにも家族旅行に行けなくても、お金がなくて外食できなくても良い。家族みんなで、安心してご飯を食べたい。

けれども、現実は真逆でした。



アダルトチルドレン


成人して、表面的には楽しんでいても、どこか虚しさや寂しさがくっついている。一人でいても誰かといても、寂しい。 
結婚して子どもが生まれてから、それがさらに強くなりました。


アダルトチルドレンという言葉を知ったのは30歳を過ぎた頃でした。アダルトチルドレンについて書いてある本や、自己啓発本を沢山読みました。わたしはまさに、これだ・・・。人と関わることが怖くて生き辛い、その原因が少しずつわかってきました。

本を読むとなんとなく楽になったような気がします。けれども、それは一瞬で、現実を見れば、何も変わっていません。
そんな時に心理セラピストのあらたさんに出会い、心理療法を受けることにしました。

 

心の中に、幼少期から傷ついたままのわたしがいました。でも、その子の心の傷が癒されると、これまでとは見える世界が変わっていきました。
真っ暗で寒くて深い闇の中で、一人、膝を抱えてうずくまっていた、誰もいない、何もない、冷たい世界に、光がさしてきたのです。

あんなにもビクビクしていた他人との関りに、時折、あたたかさを感じるようになりました。
それはまるで広い草原にいて、陽だまりの中でのんびりとくつろいでいるような感覚です。


それについてはこちら↓にも書いています。

愛する者の死を覚悟して気がついたこと
大切な人が死んでしまうかもしれない…。そのとき、あなたは何を想いますか?悲しみ、悔しさ、後悔、感謝…。 わたしは大切なペットの死を覚悟したときに、自分の中に愛があったこと、大好きな人がたくさんいること、自分がどれだけ愛されていたのか、を知りました。

みんなの心の中に陽だまりの種がある

真っ暗闇だった心に光が差し始めると、今までならやらずにいたこと、諦めていたことができるようになっていきました。

例えば、相手の目を見て挨拶をすることや、もっと話がしたいと思った人を自分からランチに誘うことや、自分の素直な気持ちを相手に伝えること…です。

これらは自分から他人にアクションを起こすということ。自主的に動くと、陽だまりを感じることができるんだ、と知りました。

そして、もともとわたしの心の中には、陽だまりを感じる”種”があったんだな、と思いました。今まではずっと心を閉ざしていたから種も育たなかったけれど、今は光が差し込んできたから、芽が出て少しずつ成長しているようです。


心理療法を受け、わたしの中に陽だまりが広がりはじめ…不安や不満だらけだった日常生活に、ゆったりとした”幸せ”を感じることが増えると、
今までのわたしのように真っ暗闇の中で一人ぼっちで膝を抱えて動けなくなっている人にも、陽だまりの種が心の中にあって、育てていくことができるということを知ってほしいと思うようになりました。
そして、一歩前に進むことができるような”何か”がしたい、と考えるようになりました。

それが、人付き合いが苦手なわたしがセミナーをしている理由です。



仲間とともに歩いていきたい

わたしが行っている「人間関係を楽にするセミナー」も、あらたさんに作っていただきました。

今も、人間関係で腹が立ったり、傷ついたり、もやもやしたり…そんなときはこのテキストにあるワークをします。 すると思考や感情が整理できて、自分がどうしたいのか、どうしたらいいのかが見えてきて、気持ちがすっと落ち着いていきます。

でも、長年積み重ねてきた考え方の癖や行動の癖は、直すのには時間がかかります。
疲れがたまってきた時などは、また心を閉ざして、自分の殻に閉じこもろうとしてしまうんです。そんなときに思うのは「仲間がいると良いなあ」ということです。

つらい出来事を「そうなんだね」ってうなずきながら聞いてくれる仲間がいたら…。

「ちっとも進歩してない気がする!やんなっちゃう!」って愚痴を言い合える仲間がいたら…。

「こんな時、こうしたら気持ちが楽になるよ」って知恵を出し合える仲間がいたら…。

「明日もがんばるかあー!」って前向きになれる仲間がいたら…。

なんだかんだ言いながら、希望を捨てずに前を向いて、また一歩前に歩いていけると思うから。
気持ちを分かり合える仲間と一緒に成長していきたい。それもまた、わたしがセミナーをしている理由のひとつです。

 

 

【孤独なあなたへ】本当に欲しいのはどんな仲間?
わたしは長い間ずっと孤独でした。孤独から抜け出したくてあるグループに属しました。そこで出会った人たちへ感じたこと、その後出逢えた仲間のこと。

あなたの心に陽だまりを

わたしは今、平日は会社員として働いています。
かつては職場の人間関係に行き詰まりを感じると、すぐ仕事を辞めてしまいました。
お金を稼ぐために仕方なく働いていて、不平不満ばかりを口にしていました。

でも今は、職場の環境や人間関係をもっと良くしていきたい、という想いがあります。生活の為ももちろんあるけれど、それだけが働く目的ではないという点は、自分の変化だなと思います。

嫌なことがあったり、しんどいことがあったとき。自暴自棄になってもう無理だと、逃げてばかりいたのが今まで。 でも、今は、苦手な人がいても、その人とどう付き合っていくか、あるいはどう距離を取るのかを模索します。 そうして、その出来事、感じた事を記事に書いています。


当たり前の日常を”ありがたいな” ”幸せだなあ”って感じられる事。当たり前に顔を合わせる人たちの”良い所”に目がいくこと。大好きな家族、仲間と心を通い合わせられる事。 こんな嫌な自分!と嫌わらないで、ありのままの自分に寄り添える事…。

これ以上の幸せって、ないなあと、感じる日々です。この幸せを自分だけではなく、周りの方にも広げていきたい。 
一人でも多くの方に、この想いが届き、陽だまりのあたたかさを感じられる日々がやってきますようにと願いながら、セミナー講師をしています。



 


あなたの心に陽だまりを 
 人間関係構築コーチ みつきさゆ

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