今から約20年前…
二十歳そこそこで初めて正社員として勤めた職場に、なかなかに強烈なお局さんがいました。
その方は当時30代半ばで、寿退職をするため代わりに採用されたのがわたしでした。
その方が退職するまで約3か月間は、隣の席でずっと仕事を教えてもらっていました。
引きこもりから抜け出したばかりの社会人一年目のわたし。何もかもが分からないことだらけ。特に電話の受け答えがとても苦手で、電話が鳴るたびオドオドしてドキドキして受話器を取っていました。
最初は物静かで優しそうな印象だったのですが…日に日に真の正体が見えてきて…働き出して一か月後には、

性格サイアクなお局!!まじむかつく!!!
って毎日のように思っていて、仕事に行くのがゆううつでたまりませんでした。
電話対応でやらかした
こんなことがありました。
わたしが電話応対をした時の事です。
お得意先からの電話を担当者につなげようとしたところ、担当者へうまく電話を回せず、お客様をしばらく待たせてしまったんです。ご年配の男性で、「どんだけ待たせるんじゃ!」と電話口で激怒されました。
猛烈に怒ってる…やばい…と、焦ってしどろもどろの対応をしていたら、最後に「おたくとはもう取引せんぞ!!」と電話を切ってしまいました。
やばい!!やばすぎる!!!
トンデモナイことをしてしまった!!!
わたしは顔面蒼白になりながら、お隣に座っているお局様に事の顛末を話しました。
すると、お局様はわたしが説明している途中で、
「はああああああああーーーーーーーーーー」と、深くため息をつきました。
あんた、とんでもないことしてくれたわね!!という、本当に本当に嫌そうな表情に見えました。

それからお局様は不機嫌さを態度にもろに出して、その事態を報告するために上司の席に行きました。わたしも上司に、恐る恐る事情を説明しました。
すると…上司は、ハハハって笑いながら言いました。

あの方はいつもそうなんだよ。
翌日にはケロッと機嫌直ってるから。
気にしなくて大丈夫。
ああ・・・良かったあ・・・
安心して腰が抜ける経験をしたのはこの日が初めてでした。
しかし、お局さんはその後も終始不機嫌でした。 一切口を開かず、でも怒っているのは隣の席にいて、じゅうぶんに伝わってきました。
その後も、わたしが電話を受けるたびに、耳を澄ませて聞いているのがわかります。
そして聞きながら、「はああああーーーーー」とため息をつくのでした。
ため息をつくけど、何も言いません。めっちゃ聞き耳たててるだけ。

お前マジ、×●#△!!!!!!!
毎日そんな調子だったので、嫌いで嫌いで嫌いで、頭の中からお局が離れることはなく、夢にも出てくるし、毎日憂うつでたまりませんでした。
でも、まだ慣れない職場でこの話をできる人もいないし、母には「どこにでもそういう人はいるもんだよ」と諭され…気持ちのやり場がありませんでした。
なんとか堪えられたのは、三か月という期間限定だったから。
毎日「あと●日でお別れだ!早くこいこい、お正月・・・ならぬ、お局最後の日!! 」と、カレンダーを見ながら思っていました。
この話はもう20年も前のことなんですが、今こうして書いているのは、「ほんっと、嫌なやつっていますよね!!!お局ってうざいよね!!!」っていう話をしたくて・・・ではないんです。
なぜ書いているかっていうと、人間関係構築コーチの仕事をするようになって、過去の出来事を今までとは違った視点で見れるようになってきたからです。
で、今感じている事は、そのお局さん、そしてわたしも、
コミュニケーションへたくそか。
ってことです。
コミュニケーション下手くそか。
ずっと、「最悪のお局」って思ってました。でも、今は・・・
わたしもビクビクしてばかりで、「こういうときはどうしたら良いですか?」って質問することをしてなかったなって思うんです。
何か聞くと嫌そうな顔をすることが多々あったので、分からなくても本当にどうしようもなくなるまでは質問しなかったのです。 とにかく不機嫌なので、極力避けていたのです。
どうしようもなくなって質問をするから、「もっと早く聞けよ」っていう不満があっての、はああーーーーーーーっていうため息だったのかもなって、思うんです。
そのため息や不機嫌そうなしぐさを見て、「なんだよこいつ!」って不満をためまくっていったわたしですが、もし「教えてください。」「わからないです。」と、自分が納得するまで確認できる勇気があったら…そこまで大っ嫌いにならずに済んだかもしれないし、
その方は男性にはぶりっこ(ぶりっこって古い?)してたので、男性が側にいてご機嫌なとき、チャンスをうかがって聞けば丁寧に教えてくれたかしれません。
まあとにかく、もっと自分にできることがあったなって思うんです。
で、わたしだけでなく、相手もまた、コミュニケーションへたくそなんですよ。
だから、ため息と言う形でしか表現しないんです。
「美月さん。困ったときはすぐに聞いてね。」とか、間違ってることをしていたら「それは〇〇するといいよ。」とか、長いため息をつく前に言葉で伝えられることもあったと思うんです。
でも、それをしない人・・・できない人だったのです。
そう。わたしとお局さんは似た者同士。
言葉できちんと伝えない、コミュニケーションへたくそ同士だったのです。
昔ならあのお局さんとわたしが似た者同士だなんて、絶対に絶対に絶対に認めたくないことでした。なんであんな人とわたしが一緒なんだよ!!!って。
でも・・・うん。似た者同士だわ、ハハハ。

嫌いな人への対処法がある
これまでの人生、仕事でもプライベートでも、
「あの人最悪。あの人が悪い。あの人さえ居なければ…!!!!」って思うような人が、だいたいどこでも登場しました。
そうして、むしゃくしゃしたり、嘆いたり…の繰り返しで、つまらない、不満だらけの生き辛い毎日でした。
今も、「なんだよ!むかつくわーー!!」って腹立つときはもちろんあるけど、あとで落ち着いて考えると、そういう時ってだいたい自分のことを棚に上げてるなあって、思います(^^;
そう気づくと、むかつくわーーー!が、シュルシュルーっと風船がしぼむように小さくなっていくんです。
…といっても、これはわたしの場合であり、皆さんにも「ご自分の言動も振り返ってみてくださいね!」なんてことが言いたいのではありませんよ。
苦手な人、嫌いな人がいて、むしゃくしゃしたり、落ち込んだりの連続で、どうすることもできなくて毎日ストレスがたまる一方・・・っていう場合も、そこから抜け出す方法ってきっとあります!っていうことを言いたいんです。
その方法はその時々で違うし、人それぞれ違うし・・・千差万別。あなたが今悩んでいて苦しくて、抜け出す方法がわからなかったら、解決の糸口をこちら↓で一緒に見つけていきませんか?