初対面でも、さほど親しくない間柄でも、気さくに会話ができる人っていますよね。
よくまあ、そんなに話題が出てくるよなあ~…
沈黙することがないって、すごいなあ~…
って、思います。
そういう人は職場にもいるし、友達にもいます。わたしは人見知りなので、逆立ちしたって無理だから、やっぱり、あれだけ色々話せたら良いなあ~…なんて思うんですけども。
わたしは人見知りなので
職場で1,2を争うくらいのおしゃべりな方がいます。本当に誰彼構わず、親しく話せる人で、よくまあ話題がこんなにあるなーと感心しています。
でも、よくこう言うのです。
わたしは人見知りなので~
一番最初に聞いたときは、冗談を言っているんだと思いました。どこからどう見ても、人見知りなわきゃないんで。人見知りなわたしからしたら、対極のタイプですから。同じ匂いはまったくしませんからね。
でもね、事あるごとに、そう言うんです。
わたしは人見知りなので~
冗談にしては、しつこいよ?言っとくけど、そんなに面白くないからね?
心の中でぼそっと呟いていました。人見知りなので、と聞くたびに、そう呟いていました。でも、次第に冗談じゃなくて本気で言っているんだな、と思うようになりました。
だって、そう言う時、真顔なんですもん。いつも。
人見知りって、どういう意味?
初対面であろうと、誰であろうと、沈黙になることなく会話を続けることができる、わたしから言わせるとコミュニケーションの達人な『ミスターおしゃべり代表』が、自分を人見知りだ、と言うのです。
謎発言すぎるでしょ。金田一少年が興味津々で、この謎を解き明かそうと興奮して近づいてきそうです。
謎発言。意味わかんないなってずっと思っていたんですが、最近ふと思いました。
そうか、この人の『人見知り』とわたしの『人見知り』の解釈が違うのかもしれないぞ?と。
ここであなたに質問です。
あなたは『人見知り』ってどういう人の事だとお思いですか?
わたしは自分の事を人見知りだと思っていますけど、その意味合いとしては、
『初対面や慣れない相手だと、緊張して何を話せばいいのか分かなくて、沈黙が多くなってしまう。』って感じです。
ちなみに、息子が小学生の時に使っていた辞書が目の前にあるので、ひいてみましょう。
人見知り
小さい子どもなどが、知らない人を見て、こわがったり恥ずかしがったりすること。
(引用元:チャレンジ小学国語辞典)
おおっと!これまた、わたしが解釈している人見知りと違うではあーりませんか!!
『小さい子ども』ですってよ! 大人は?大人には言わないの??
どうやら、本来は、人見知りって子どもに対して使う言葉みたいで。
大人には、『内気』とか『照れ屋』とかって言うみたいですねえ。
なるほどなあ。辞書をひけばこう書いてあるけど、わたしが違う意味合いで人見知りだと言っていたように、職場のミスターおしゃべり代表!なあの人も、やっぱり、わたしとは違う意味合いで言ってるのかもしれないぞ…。
確認したい!!確認しなければ!!! じっちゃんの名にかけて!!!
ある日、ミスターおしゃべり代表が、また言いました。
わたしは人見知りなので~
キターーーーー!!
チャンス到来!!!!
わたしはすかさず、学生服に着替え、髪をひとつに結び、ミスターおしゃべり代表をじーーーーっと見つめました。
そうして、質問をしました。
えー・・・。
ミスターおしゃべり代表さん。
あなたが言う人見知りとは・・・いったいどういう意味ですか?
えっ?!
突然、学生服を着て、髪をひとつに結び、虫眼鏡まで取り出してじろじろとあちこちを眺めはじめたわたしこと『じっちゃんの名にかけて』の異様な様に驚きを隠せない様子のミスターおしゃべり代表。言葉が出てきません。
チャンスを逃してなるものか!と、わたしはすかさず畳みかけました。
もしかして代表・・・
代表が言う”人見知り”って、”本当の自分を出せない”っていう意味なのでは?!
えっ?!
まあ、そうだけど・・・
やっぱりだ!!!!
なぞは、
すべて、
解けた!!!!
それぞれ解釈が違うってこと、忘れちゃいけないね
ミスターおしゃべり代表が、人見知りな訳がない。長い間そう思っていました。
わたしは人見知りなので~
そう、代表が言うたびに、なんだかもやもやした気持ちになっていたのですが。やっとこさ霧が晴れました。
わたしがじっちゃんの名にかけて謎を解いた後、代表は観念した様子で、ぼそっと言いました。
本当の自分は、こうじゃないんで・・・。
相当な覚悟を決めて、沈黙にならないように会話をしていますよ。
代表は本当は無口で、家ではほとんどしゃべらないそうです。仕事だから頑張って話をしているだけで・・・。
人見知りだからこそ、がんばって会話を続けている。
だけど、本当は、人見知り。
それって、すごいよね。表向きはミスターおしゃべり代表だけど、ほんとは無口ってさ。
でもさ、いやいや、わたしから言わせれば。頑張っていようが何だろうが、それが出来ちゃうんだから、人見知りじゃあないですよ。
あれだけおしゃべりに花を咲かせられるならば、それは人見知りだと言わないんですよ。沈黙にならないように・・・!と焦るほどに、話題が一個も浮かばないっていうのが人見知りなんだからさあ~。
って、思いますけどね。
違うんですね。人それぞれ、解釈は違うんですね。
今回のことでしみじみ感じましたね。人によって、捉え方は違うんだ、って。そんなの当たり前じゃん!って後になれば思うんですが。
うっかりついつい。 自分の考え方が正しい!って、一般的だ!なんてね。気を付けなければいけません。
もし、『ん?』って思う事があったら、それは、どういう意味で言っているんですか?と相手に確認すればいいんですよね。すかさずね。
わたしの場合、そうするまでに時間がかかりました。学生服に着替えて髪を結び、虫眼鏡を取り出すまでに、時間がかかり過ぎました。
次は、ささっと出来るように、体制を整えておきます。
実際わたしも、『わたしは人見知りなので~』と言うと、『どこが?』と言われることがあります。その人にとっての人見知りって、もしかしたら辞書に書いてあるとおりに、子どもに対して使う言葉という正しい解釈をしていて、『おいおい、40過ぎた人が何言ってんの?』って意味で、「どこが?」って言っているのかもしれませんね。子どもに使う言葉だよ?ってね。
その場合、わたしはイタイ人ですね。40過ぎてもまだ、子どもでいたいの?ピーターパンみたいな?? っていう。
本当は、イタイ人ではなく『じっちゃんの名にかけてな人』なんですけど。 まあ、ここの解釈はまじでどうでも良いですけどね。
人それぞれ捉え方違うんだよっていうことは、ほんと、いつも頭の中にいれておいて会話した方がいいですね。その方が、誤解も生まれにくくて、コミュニケーションが円滑になる気がしますよね。