お客さんから言われた、忘れかけていた言葉

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以前スーパーのレジ店員をしていたことは、この間も記事にしましたが。

びくびくしてたのは相手も同じだったかも?
以前、スーパーのレジ店員をしていたときの話…。レジの仕事は、お客さんとの窓口的な役割がありますから、人にびくびくしがちなわたしは、仕事の日は緊張しながら出勤していたものです。 ほぼ毎日、同じ時間帯に買い物に来るお客さんもけっこう多くて、そ...

↑これを書いていたら、もうひとつ、思い出したことがあります…。

スーパーで働き始めて1ヶ月くらい経った頃でしょうか。仕事に少々慣れてきて、でもまだまだ緊張しまくりで、出勤していた頃…。


その日も忙しく、レジは長蛇の列でした。どうか、レジ操作を間違えませんように、トラブルが起きませんように…と願いつつ、緊張しながらせっせと商品をレジに通していました。

そして、わたしのレジに並んでいた あるお婆さんの番が来ました。
よく来店するお客さんは、段々と顔を覚えてきたけれど、そのお婆さんに見覚えはありません。品の良さそうな、お上品な雰囲気です。

お婆さんは無言で、特に会話をすることもないまま、わたしはせっせせっせとレジを通して、最後、お会計となりました。

すると、去り際に、そのお婆さんが、言いました。



『あなたの笑顔、とっても素敵ね。ありがとう。』





ぱああああああーーーーーーーー!!!!!!

 

何て嬉しい言葉でしょう。

わたしは接客には自信がなかったし、びくびくして緊張しまくりで日々働いていたけれど、とにかくお客さんには丁寧に、ぶっきらぼうにならないように、笑顔で対応しよう…と心掛けていました。

見てくれている人がいるんだ…!
嬉しい…!

あのお婆さんの一言で、わたし心がふわっと軽くなりました。
頑張ろう!ってすごくやる気が出ました。

本当に嬉しかったのです。

ところが…。

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不満だらけの日々

それから更に月日が経ち、仕事にも慣れていくうちに、段々と”不満”が募るようになっていきました。

勝手わがままなお客さんたち。理不尽ないちゃもんをつけてくる。わけわかめのクレーム。
従業員は昼休みになれば、誰それさんがどーしたこーした、あれがダメだ、これがダメだと、噂話、陰口、悪口のオンパレード…。 
時給と忙しさが見合っていない。
どうして…なんで…!!

さらに、お客さんが仲良さげなご夫婦やカップルだと、決まって『羨ましい!!!』って思ってしまう。 あーあ。いいなあ、いいなあ、いいなーーーーー!!!と、見ず知らずの人を羨む自分。

うまくいかないことばかり。疲れることばかり。羨ましいことばっかり。疲れるほど、ストレスがたまるほど、被害者意識が強くなり、周りの人が羨ましくなる自分。

もう一度、あの言葉を心の真ん中に

スーパーでは一年くらい働きましたが、その後、正社員の仕事を選び、スーパーは退職しました。


あれから数年が経った今。

お婆さんの言ってくれた『あなたの笑顔、とっても素敵ね。ありがとう。』という言葉を思い出して、なんだか、切なさが込みあげてきています。

 
お婆さんからの言葉は、わたしの宝物だったはずなのに。日常の嫌な事、辛い事ばかりに目を向けて、心の真ん中にあった宝物を、いつしか物置の隅っこに追いやって忘れ去ってしまった自分…。

スーパーのレジなんて、誰にでもできる仕事だと、バカにしていた自分。
お客さんの中には、気さくだったり、従業員を気遣ってくれたり、良い人も沢山いたのに、そちらには目を向けずにいた自分。



繰り返したらいけない。
こんなことは、もう、終わりにしよう。
終わりにできるはず。今ならばきっと、出来るはずだ。


お婆さんの、ありがとう をもう一度、胸の真ん中に置く。


何もかももう嫌だ!と投げ出したくなったときに。
あの人は良いな。この人は良いな。と他人を羨ましくなったときに。
自分なんてどうせ…と殻に閉じこもってしまいたくなったときに。


あのお婆さんの言葉を思い出そう。


そうしたら、わたしの心にポッと明かりが灯って、ふわっとあたたかい気持ちになる。
わたしを見て、わたしを受け入れて、ありがとうとまで言ってくれたお婆さん。ああ、なんて幸せだろうか。

すると、またひとつ、ふたつ…と、言われて嬉しかった事、幸せな事、ありがたい事が、浮かんでくる。どんどん明かりは広がって、陽だまりができて、心の中が温かくなる。

そうだ、宝物はひとつだけじゃないんだ。沢山あるんだ。
でもそれは、見ようとしなければ見えないんだ。見ようとしなければ…。
沢山ある宝物は、自分で大切に、自分の手で、温めていかなければいけない。

そうしてまた笑顔を取り戻したなら、わたしもまた誰かの心に、ポッと明かりを灯すことができるだろう。


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